自分で作ったバースデーケーキを囲んで
日付変わってないよね!?こんばんわ、成葉です
今日は……ロジェの誕生日です!!
あ、うん。どうだっていい言わないで!私もさっき気付いたけど、今日です
おめでとう!!!ありがとう!!!!
今となっては一番書き易いキャラです。ホント重宝してます……!
実は某人からお祝いイラストを頂いて気付きました……あたしってほんとばかorz
イラストは無法陣の掲示板に張られているので是非美麗イラストを見てあげて下さい!
あれ、でもお祝いなのに18k……ry
ざっくり一時間で作成したぜ!……と言う事で痛々しさに耐えられる方はどうぞ!
描写抜けが激しいですがみない振りをしてくれると嬉しいです。突発なんでこんなもんさ……orz
他人の目より自キャラ愛を通すぜ!!
そして……明日も誕生日だって言うね。私、考えて誕生日配置しようぜ……orz
君に捧ぐ祝祷
とある秋の日の深夜。皆が寝静まった宿の厨房。深夜零時丁度……。
「お誕生日おめでとう!ロー君!!」
満面の笑みを浮かべたフィーリがロジェの真横でパンッと盛大に魔術花火を弾けさせた。
しんと静まりかえっていた空間が一瞬にして騒々しく華やかになる。
鮮やかな“HAPPY BARTHDAY”と云う文字が虹色に踊り、何処からともなく紙吹雪が舞う。
予期せぬフィーリの魔術にロジェの思考が止まる。
「驚いた!?驚いた!?」
きらきらと目を輝かせてフィーリはロジェの顔を覗き込む。褒めて褒めて、と言わんばかりの上目遣い。
ロジェは冷静に思考を現実に戻し、落ち着かせる為に溜息を一息ついて尋ねた。
「フィーリ。今何時だか。そして何故俺たちがこんなところにいるのか、言ってみろ」
「えっと……日付変更から大体2分ぐらい後で、ロー君にケーキを焼いてもらう為に厨房にいるんだよ!」
勿論、許可など取っていない。この魔術師はいつになったらTPOを弁えるのだ。
「今日はロー君誕生日でしょ!だからお祝いしなきゃだし、お祝いって言ったらケーキがなくっちゃね!」
「だから夜中に駄々を捏ねてケーキを作らせに来た、と……」
「うん!」
フィーリは自信満々に頷く。全容が明らかになり、ロジェはもう一度深いため息をついた。
「……そんなくだらない用事なら明日でよかっただろう」
自分でも忘れていた。今日が誕生日だなんて。そしてどうだっていい事柄の一つでもあった。
歳を取ろうが、病気になろうが、ロジェは目的さえ果たせればどうだっていい。
そう思って呟いただけだった。
「くだらなくなんてないよ!」
だから声を荒げたフィーリに目を丸くした。
「君の誕生日がなかったら僕はロー君と会えなかった。僕はこの出会いに感謝してるんだ」
二の句が繋げないロジェと向き合う様にして、フィーリは真剣な口調で続けた。その声音は優しい。
「君自身が其の日を蔑ろにするならその分、僕が祝うよ。誰よりも盛大に、誰よりも祈りを込めて、ね」
しん、と冷えた空気だけが辺りを包んでいた。ああ静かだな、と頭の隅でぼんやりとロジェは思った。
そんな中、微笑んだフィーリがとても眩しくて。ロジェは目を反らせずにただただ目が離せなかった。
フィーリは手を伸ばし、ロジェの手を握る。そしてゆっくりと一言をかみしめるように、魔術師は祝福を贈った。
「おめでとう、ロジェ」
「……ありがとう」
繋がれた手はとても温かかった。
「ところで……何故俺は自分の誕生日に菓子を焼かなければならないんだ」
紙屑の入ってしまったボールからゴミを取り除きながら、ロジェはふと疑問を口にする。
本来なら祝ってもらう立場じゃないのか、と続けると満面の笑みでフィーリは無邪気に答えた。
「だって、ロー君のケーキが一番美味しいんだもんっ♪」
by vrougev | 2011-11-07 23:50 | キセツモノ